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  Column 「星の陵にて」 2008

楽しいカメラとレンズ選び     (2008/07/11)


▼今年の夏は、イギリスの湖水地方を訪ねる予定にしている。で、今楽しく?頭を悩ませているのが、持って行くカメラとレンズの構成である。

▼イギリスではレンタカーを借りることにしているので、それほど荷物の軽量化を考える必要はないのだが、私と主人の両親も同行することになっているので、その荷物運びを手伝うだろことなどを考えると、あまり自分たちの荷物を大荷物にはしたくない。また、湖水地方での観光は、美しい風景を楽しみながら、ハイキングすることが中心になるだろうから、ハイキングにふさわしい装備でということも考慮のポイントになる。さらに、ある意味団体旅行?だから、当然のことながら自分勝手に撮影に時間をかけることもできないだろう。レンズ交換などは、なるべく避けたいところである。

▼そんなわけで、候補としては「高倍率ズームレンズ」が基本になりそうだ。しかし、素晴らしい風景を記録するには、やはり「広角レンズ」も持っていきたいし、食事や滞在先での様子を記録するには「マクロレンズ」も一本くらいほしいし、夜間撮影に備えて明るい単焦点も…などと考えると、どんどん荷物が増えてしまうわけである。
 で、自分が持っているボディとレンズのラインナップから計画を立てると、次の組み合わせが現在のベストとなる。

 ボディ  EOS40D
 レンズ  (広角)EF-S 10-22mm
       (高倍率)SIGMA 18-200mm DC OS
       (マクロ)EF-S 60mmMACRO

▼シグマは、手ぶれ補正機能が搭載された、画質の評価も高い高倍率ズームである。2005年にイギリスを訪れた際にも、EOS KISSに手ぶれ補正が搭載される以前のモデルをつけて持って行ったが、自分としてはイイ写真が撮れたと思っている。あとの二本も、それぞれ評価の高い純正レンズであり、信頼も置けて、まあこれが妥当なところか。
 弱点は、高倍率故に、写りが多少犠牲になることと、SIGMAのレンズはモーター駆動なので、USM駆動のキャノンらしい「早くて静かなAF」を活用した快適な撮影とはいかなくなる点くらいである。余裕があれば、これに明るい単焦点のシグマ30mmF1,4(またはEF28mmF1,8)も加えて持って行きたいところである。

▼それなのに、何を楽しく迷っているのかというと、ソニーのα700に捨てがたい魅力があるからである。というか、上の組み合わせが当たり前すぎて、何か今ひとつ面白みに欠けるのである。(贅沢な悩みではある…)
 ちなみに、「日本カメラ」というカメラ月刊誌の7月号が、最新26機種のテスト特集を載せているのだが、その中で(「評者の主観的な評価」とはあるが)α700は、「風景」撮影用として第一位に推薦されているのである。(EOS40Dは「ポートレート」部門第一位である)
 さて、ボディをα700とすると、レンズは次のようになる。

 A案   (広角) SONY DT 11-18mm (*持っていない)
      (高倍率)SIGMA 18-200mm DC
      (マクロ)SONY 50mm MACRO

 ただし、標準ズームとしてCarl ZeissのVario-Sonnarを持っているので、
 B案  (標準ズーム)Vario-Sonnar 16-80mm
      (望遠ズーム)SONY 70-300mm G SSM (*持っていない)    
      (マクロ)SONY 50mm MACRO

という線もあり得る。

▼αの場合、ボディ内手ぶれ補正なので、すべてのレンズで補正が効くというメリットがある。B案だと、レンズそのものはZeissとGレンズということで最高なのであるが、望遠側が200mmから300mmに伸びる分、広角側が不足してしまう欠点がある。また、高倍率ズームを付けた時と比べると、レンズ交換が頻繁になるのではないかという不安もある。

▼ここがなかなか難しい。風景撮影では広角側が中心となるだろうから、実質24-120mm相当の画角となるVario-Sonnarでほとんど事足りるような気もするのだが…。それと、αにした場合は、DT11-18mm か70-300mmG のどちらかは買わなければならないことになる。まあ、この際だから買ってもいいのだが、どっちを買うかで迷ってしまうところも困りものである。(両方とも買ったりして…) つまり、αにすると、またまたα沼にも沈まなければならないわけで、MACRO以外はキャノンにしたいと思っていることもあり、魅力を感じながらも躊躇されるわけである。(とはいっても、孫でもできたらPlanar85mmを買おうかなと考えたりしているので、どうなることやら…)

▼ボディそのものについては、いろいろな雑誌特集を見てみると、連射性能、AF性能、WB性能、ISOノイズ耐性、測光性能などの各機能面で、おおむねEOS40Dの方が信頼感が高いようである。めったに行けない場所であることを考えると、やはり信頼感の高いボディを選びたいが、これは雑誌の評価であって、私レベルの個人的な意見としては、AF性能(と、ISO800以上の高感度耐性)をのぞいては、そんなに大きな差はないように思う。
 AF性能は、暗い場所での正確さや、合焦の静けさ・速さで、圧倒的にキャノンが勝っていると思うが、今回の旅では、40Dにモーター駆動のSIGMAの高倍率をつけることになる。つまり、それほど大きな差は出ないと思われる。また、高感度性能の部分も、αではボディ内手ぶれ補正が活用できることを考えると、まあ互角といったところだろうか。

▼というわけで、まだまだ楽しい?悩みはつきそうもないのである。