GPS機能を使ってみる
SONY α55
前回のコラムに、画像面でのデジタルカメラの楽しみが広がってきたことを書いたが、最近のカメラの大きな特色に、GPSの搭載といことも挙げられる。カーナビや携帯で使われている技術が、いよいよカメラにも登場したわけである。
どう活用するのかというと、撮影時にGPSを使って取得した撮影場所の位置情報を映像データの中に組み込むことによって、いちいちノートなどにメモしておかなくても、どの場所で撮影した画像なのかが、後からでも正確に分かるようになるというわけである。
地図ソフトなどと連携させれば、自分の旅したルートを表示させながら、そのルート上に画像を配置したりすることもできる。もちろん、撮影した画像を場所別のフォルダに整理するなどという場合にも、大きな威力を発揮するに違いない。
単体のGPSユニットも各メーカーから発売されていて、それを例えばカメラのアクセサリー・シュー(ストロボなどをつけるところ)にセットすれば、今までのカメラもGPS搭載カメラとなるわけだが、当然のことながら内蔵されている方が便利に決まっている。
で、今回、わずか1日ではあるが、被災地を訪れる旅の際に、このGPSを搭載したソニーのα55を持参して、その効果の程を試してみた。レンズは、新しく出たタムロンの高倍率ズーム、18-270mmVC PZD である。
で、結果はどうだったかというと、「まったく楽しい!」というのが結論である。
以下に挙げる画像は、α55に付属している「PMB(Picture Motion Browser)」というソフトのものだが、このソフトは地図データとして Google のものを活用しており、そのデータも常に更新されているようで、例えば、女川の航空写真データと自分が撮影した町の写真などを比較すると、撮影した時の記憶が新たによみがえってくる感じであった。
まだ、この「PMB」というソフトも使いこなしていないし、GPSデータを使ってみたのも初めてなので、ごく基本的な使用法を挙げるだけだが、GPS活用を考えていらっしゃる方は、参考にしていただければと思う。
PMBの画面例
1 旅した周辺を大きく地図表示
*左側は撮影した写真の一覧。
*今回は8枚だけGPS画面に読み込んだので、8枚分の撮影場所が赤いピンで示されている。
*松島湾でカモメを撮影したが、その位置も海上に表示されている。
2 女川の周辺を拡大表示
*撮影場所の赤いピンにマウスを載せると、その画像が表示される。
3 地図データと航空写真データ
*航空写真データを見ると、町が被災した様子がよく分かる。
*これが地図上に示された場所で撮影した実際の画像。
航空写真と比較すると、撮影時の記憶がより鮮明になる感じがする。
初めて使ってみたが、海外でも活用可能ということもあり、旅行の撮影の際には、おおいに役立つのではないだろうか。