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春の色

diary 「日比谷の日々」 2009

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2010/03/25 (木) 雨 

 修了式。体育館が寒かった~。

 ***

 さて、2009年度の日比谷の日々も今日でおしまいです。お付き合いいただきました皆さま、ありがとうございました。これからメンテナンスに入って、4月上旬には再スタートを切ろうと思っております。またまたお付き合い願えれば幸甚です。
 浪人形の諸君、学校の様子を伝えますので、日比谷の日々を思い出しながら、目の前の課題に積極的に取り組みましょう。大切なことは、自分の選んだ予備校を信じて、その指導をしっかりと実践することです。同じ予備校の教室にいるのに、合格する人もいれば不合格になってしまう人もいるのは、「どれだけ実践したか」にかかっているのだろうと思います。前向きに、かつ、着実に努力を続けましょう。来年の吉報を心待ちにするとともに、それに向けてのバックアップもしていきますので、遠慮なく学校にいらっしゃい。

2010/03/24 (水) 雨 

 新入生招集日。それなのに雨で残念である…というのはさておいて、今日は26回目の結婚記念日である。今年のアカデミー賞作品賞受賞の映画を見てディナー。その後、家で「良き周年記念日」(ちなみに、フランス語)という名前のケーキを食べる。
記念日

2010/03/23 (火) 曇り 

 国公立後期の合否情報収集日。現役生では、北大・外語大・学芸大などで結果を出した生徒がいて、なかなか立派である。(浪人生は、東大をはじめ、医学部などにも合格者が出ている模様…)
 …というわけで、今日でほぼ結果が出たことになる。34R は、およそ半数が浪人形で、他クラスに比べると多くなってしまったが、やはり担任の浪人形に対する意識の違いが出たのだろうか?来年イイ結果が出るように、バックアップして行きたい。

2010/03/22 (月) 晴れ 

 お墓参りの帰りに光が丘によったら、いくつか桜が咲き始めていた。帰宅後ニュースを見ていると、東京でも開花宣言とのこと。いよいよシーズン到来である!
シーズン到来
やっぱり逆光!

2010/03/21 (日) 晴れ 

 昨日の夜から風強し。
 先週は山ほど本を買った。『アラブ、祈りとしての文学』(岡真理、みすず)、『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』(マルクス、平凡社)、『はだか』(原研哉、平凡社)、『古文の読解』(小西甚一、ちくま)、『源氏物語の始原と現在』(藤井貞和、岩波)、『源氏物語とその作者たち』(西村亨、文春)、『白川静読本』(平凡社)、『ん』(山口謡司、新潮)、『文字逍遥』(白川静、平凡社)、『文字遊心』(白川静、平凡社)である。ふ~。『アラブ~』、『白川静読本』、『ん』を読了。さて、次はどれにしようかな。
 再び内田樹『邪悪なものの鎮め方』(バジリコ)より引用。
「何度も申し上げていることであるが、もう一度言う。道徳律というのはわかりやすいものである。それは世の中が「自分のような人間」ばかりであっても、愉快に暮らしていけるような人間になるということに尽くされる。それが自分に祝福を贈るということである。世の中が「自分のような人間」ばかりであったらたいへん住みにくくなるというタイプの人間は自分自身に呪いをかけているのである。この世にはさまざまな種類の呪いがあるけれど、自分で自分にかけた呪いは誰にも解除することができない。そのことを私たちは忘れがちなので、ここに大書するのである。」
 まさにその通り。自分だけうまくやろう、得をしようとする人間ばかりの現代である。内田先生の指摘は、ズバリ正鵠を射ているのではないか。
春の色、色々

2010/03/20 (土) 晴れ 

 暖かな一日。朝日新聞の夕刊に「教員の人事考課制度に賛成?」というコーナーがあって、賛成と反対の意見が出ていた。賛成の意見の中に、「民間企業で人事考課を実施しているのに、教員の世界でできないこと自体が「ダメ教員」を作っている」という意見があった。こういうアンケートでありがちな意見だが、こういう発想をする人は、「民間企業の基準がどうして教育の世界に当てはまるのか?」「民間企業を基準にする根拠がどこにあるのか?」もう一度考えた方がよい。 世界基準(実はアメリカ基準)だといって小泉・竹中が構造改革をもたらした結果が、今の日本の現状である。一つの基準だけを指針にすることがどれほど危険なことか、想像力を働かせるべきだろう。多様な基準、多様な生き方、多様な発想を担保できる社会、若者でも高齢者でも、健常者でもハンディキャップがある人でも、誰もがそれぞれに幸せに生きられる社会が理想なのである。そして、教育から理想を排除したらどうなるのか。ちなみに、賛成意見の発想に疑問を呈したのであって、考課反対の議論をしたのではない。教育の世界にふさわしい基準と方法に基づくモノであれば、導入も考えられると思う。

2010/03/19 (金) 晴れ 

 ところで昨日は、S台予備校での研修?のあと、予定のあった2名を除いた国語科6名で飲みに行った。それを受けての、今日の国語科朝の会話。ちなみに、私がいつも一番のりなので、次々に登校していらっしゃる先生方(教員1~5)との会話である。
教員1:お早うございます。昨日はあの人がいなかったので、のんびり飲めて楽しかったですね。
教員2:お早う! いや~、昨日はあの人がいなかったので、つまみがいつまでのテーブルに残っていて、久々に普通の飲み会だったなぁ。
教員3:お早うございます。昨日はつまみとりすぎちゃいましたね。あの人がいないのに、ついついいつものペースでとってしまいましたからね。
教員4:お早うございます。昨日は、つまみが来るたびに自分の分を確保する必要がなかったので、議論の方に集中できて、議論が深まりましたねぇ~。
教員5:いや~、昨日は最後の唐揚げを食べさせてくれてありがとう!いつもだったら、あいつが必ず「ジャンケンだ!」と言い出してた所だが、いなくて本当に幸せ!
…というわけで、参加できなかった2名の中にT教諭がいたわけだが、5人が5人とも朝から同じ話題だったというところが結構笑える。
 ちなみにこの話を当該のT教諭にしたところ、「フン、お前らはな、生きる力が足りないんだヨ!」とのことである。球技大会の今日も、国語科は平和であった。

2010/03/18 (木) 晴れ 

 S台予備校の東大入試分析会に出席する。こうやって受験生(素人の先生方?)を騙す(…というのが悪ければ、魅了する)のだ、ということがよく分かったが、一方で、問題の分析(特に現代文)に関しては参考になることもたくさんあって勉強になった。結局は、「うまい方法などない」ということである。浪人生の諸君、地道に、かつ楽しく勉強しよう。

2010/03/17 (水) 晴れ 

 「大間のマグロ」で有名な赤坂I寿司にて学年の反省会。結果として、多くの諸君が第一志望への進路を開拓してくれたので、反省会もイイ雰囲気。大学合格者数は各週刊誌を参考にしていただくとして、大切なのはその内実。最後まで学校に目を向けていた生徒、諦めずに添削を頑張った生徒、そして、行事をはじめ日常の生活態度を見ていて「イイ結果に違いない!」と予想した生徒諸君が、それぞれ最終的にイイ結果を得られたことが一番の収穫である。一方、こちらの願いが通じなかった生徒諸君も少なからずいるが、きっと来年はイイ成績を残すに違いない。大丈夫、Yes, You Can!である。

2010/03/16 (火) 晴れ 

 星陵セミナー。昨年の担当だったので、来年の担当の先生とともにお手伝いをする。去年は直接セミナーを運営しなければならなかったため、事務仕事があったり忙しかったりであまり感じなかったが、今回は多少余裕があったせいか、OB・OGの皆さんの在校生に対する深い思いがしみじみと感じられて、日比谷独自の行事として本当に素晴らしいものであることを再認識した。

2010/03/15 (月) 晴れ 

 2年生の修学旅行も無事終了し、引率していた国語科の先生方が、「阿闍梨餅」をおみやげに買ってきてくださる。よって?極めて平和な一日である。

2010/03/14 (日) 晴れ 

 昨年のアカデミー短編アニメ賞を受賞した「つみきの家」を見る。短い作品だが、ストーリーと絵と音楽が一体となっていて、しみじみ感動。ちなみに、金曜日の夜に「スラムドッグ・ミリオネア」を見たが、これもとてもよく出来た映画で、ハッピーエンドでもあり楽しめた。
 国公立の後期試験も終了したが、挑戦した諸君の感触はどうだったろう? 私立の補欠の結果や後期の結果が出たら、電話(学校・自宅)でもメールでもよいので、必ず連絡してほしい。また、予備校などについて相談があったら、事前に連絡の上、なるべく午前中に学校に来て下さい。

2010/03/13 (土) 晴れ 

 退職された3名の校長(どなたも行政系トップ経験者)を囲む会に参加する。その中に、「指導主事が「生徒のことを考えて…」というのはおかしい。生徒のことを考えるのは先生方で、その先生方のことを考えるのが指導主事である。それなのに、それが最近はまったくできておらん。先生方にもご家庭があり、生活があるということを理解できていないから、優秀な方は誰も都の教員になろうとはしない状況になってしまったのである」とおっしゃる方がいらして、まったく同感であった。
春の色

2010/03/12 (金) 晴れ 

 今日、週刊誌が発売されたのでもうイイと思うが、東大は現役19名+浪人17名の合計36名が前期で合格。重点校になってから最高の数となった。一橋や東工大もそれぞれ数字を伸ばしているので、総体としてイイ結果だったと言えるだろう。早・慶も、それぞれ現役だけで延べ数100名を越えている。今年思い通りの結果が出なかった人も、ぜひ、自分たちの力を信じ、伸ばして、再チャレンジしてほしい。

2010/03/11 (木) 晴れ 

 浪人が決まった生徒が相談にやってくるようになった。まあ、できれば予備校に行った方が、生活のリズムも作りやすいし、運動にも、気晴らしにもなるのでよいと思う。予備校はどこでもOK。強いていえば、家の近くとか。
 予備校生の生活は極めてシンプルで、ひたすら勉強である。誰だってスランプに陥るのだから、そうなった時に心置きなく気分転換できるように、やる気のあるうちにドンドン勉強を進めればよい。ただし、ある予備校に決めたら、そこのテキストだけをしっかりやることがポイントである。他の予備校のことを気にしたり、余計な通信添削などに手を出したりしては絶対にいけない。ただただ、その予備校のテキストと模試を100%理解するように努めることである。あとは読書。知識のネットワーク化を進める上で、大きな力になるはずだ。進みたい分野に関係する新書をたくさん読むようにしよう。

2010/03/10 (水) 曇り・晴れ 

 主だった国立大学の発表日。進学指導重点校になってから最高の数字が出せたようである(…って、分かっているのだが、正式発表前なので)。
 早慶上智の合格者数も過去最大だが、模試の結果などで上位者が少なかったこともあり、難関国立校については、なかなか数字は厳しいかなと思っていたのだが、イイ結果になってよかった。添削の要望が多く、朝から晩までやっても終わらない日が続きノイローゼになりそうだったが(笑)、そのような最後まで学校を大切にする姿勢がこのような結果に結びついたのだろう。
 東大に合格したクラスの生徒が、「先生が国語の担当でなければ、東大を受けていなかったかも知れません…」というメッセージを寄せてくれ、お世辞かも知れないがちょっとうれしい。

2010/03/09 (火) 曇り・雨・雪 

 ①午前中は曇りだったが、午後から雨になってしまい、「雨の卒業式」である。(ついでに夜は雪にもなった!) 素晴らしい送辞・答辞をはじめ、イイ卒業式になってよかった。
 ②教室に戻り、卒業証書を渡してから、クラス全員に1分間スピーチをしてもらったが、それぞれの思いのこもったスピーチは、本当に楽しくかつ素晴らしく感動的だった。(もう一度聞きたい!)
 ③PTA主催の謝恩会は、立派な会場、しかも、配慮の行き届いた暖かい進行・プログラムで、心置きなく楽しむことができた。
 ④帰宅後、生徒からもらった花束、謝恩会で頂いた花束を生ける(…って、主人が)。そして、クラスの生徒からもらったメッセージノートを読む。しみじみと担任の幸福にひたる。
門出を祝う

2010/03/08 (月) 晴れ 

 登校日で、久しぶりにクラス全員の顔を見る。なんとなく落ち着く感じ?
 国公立の結果が出始めて、添削指導をしていた生徒たちが合格の報告に来てくれる。一方、後期を目指して、卒業式前日の今日も、必死に過去問に挑戦している生徒もいる。その努力が報われることを祈りたい。
 それにしても、明日の天気予報が今一つ。どうなることやら…。

2010/03/07 (日) 雨 

 今日も雨。家でビデオ&ウトウトしながらの読書。ビデオは”You've got mail”というトム・ハンクス&メグ・ライアンの懐かしい映画で、本屋さんが舞台となっておりなかなかよかった。読書はアーレントの『イェルサレムのアイヒマン』。ウトウトしていると、さっぱり分からなくなってしまって、全然進まないのである。トホホ…。
 卒業式の火曜日も、曇りのち雨という予報なので、ちょっと残念。

2010/03/06 (土) 雨 

 都内をドライブ。無段変速のリニアトロニックに違和感はないが、エコゲージが気になってアクセルを控えめにするせいか、「iモード」だとまだるっこしい印象。一方、エコゲージを無視して「スポーツモード」にし、しかもパドルシフトを使うと、かなり楽しい(…って、あまりイイ運転ではありませんね)。

2010/03/05 (金) 晴れ 

 練馬では20度を超えたという暖かい一日。採点や添削で過ごすのはもったいないような青空であった。
 PTAの卒業記念品である2枚組DVD(体育祭、合唱祭、星陵祭の様子を撮影・編集したもの)が届く。生徒には月曜日に配布するが、早速自分の分を自宅に持ち帰って鑑賞する。懐かしき日々が思い出され、自然と笑みがこぼれる。撮影・編集してくださった保護者の方には、ただただ感謝である。
 キヤノンフォトサークルにまたまた露の写真が掲載される。タイトルは「こおる」。ジャンルマスターのいだよう先生から「葉ボタンの上で凍りついた水滴、中に気泡らしきものも見てとれます。この作品は、葉などの弧の重なりに、水滴などの円を配置して統一しているのが良いところです。氷の冷たさはあまり感じませんが、かわいらしさがありますね。」とコメントを頂く。自分でも、凍った露より、後ろのボケがキレイに撮れたと思っていたので、とてもうれしい選評である。ちなみに、「氷の冷たさはあまり感じませんが」というコメントは、タイトルが「こおる」だからだろう。タイトルの付け方も重要なのである。要反省。
こおる

2010/03/04 (木) 曇り・雨 

 今日読了した内田樹『邪悪なものの鎮め方』(バジリコ)から印象に残った言葉を4つ。
▼むかしは「腹が立った」が、その後「胸がむかつく」になり、さらに「頭に来た」になるというふうに、怒りの感情とリンクする臓器も時代とともに変化している。
▼源頼光の愛刀は「膝丸」(途中で改名して「蜘蛛切丸」)、三条小鍛冶宗近が打ったのは「小狐丸」、渡辺綱の愛刀は「鬼切丸」。古来、日本人は剣を「童子」に擬す習慣があった。童子というのは網野善彦さんの「異形の王権」にあるとおり、中世日本以来、「秩序にまつろわぬもの」のことである。大江山の「酒呑童子」も「八瀬童子」も子どもではない。平安時代において牛飼いは童形、童名であったが、これは「牛」という当時最大の野獣とコミュニケーションする能力をもっている人間たちへの違和感と畏怖の存在したことを示していると網野さんは書いている。半ばは私たちとは別の秩序に属しており、私たちが操作することのできぬ巨大な力にアクセスできるもの、それが「童子」であるとするならば、剣に童名をつける習慣には、そのような魅惑と畏怖の感情が伏流していたと考えることできるであろう。
▼いまの人々がなかなか結婚できないのは、第一に自分の「人を見る眼」を自分自身が信用していないからであり、第二に「いまだ知られざる潜在可能性」が自分に蔵されていることを実は信じていないからである。
相手が信じられないから結婚できないのではなく、自分を信じていないから結婚できないのである。
▼「自分が所有したいのだけれど所有できていないもの」のリスト作るより、「自分がすでに豊かに所有しているので、他者に分ち与えることのできるもの」のリストを作る方が心身の健康にはずっとよいことである。「不幸のリスト」はいくらでも長いものにできるが、「幸福のリスト」もその気になればずいぶん長いものになる。自分の不幸を数え上げることを止めて、自分に「まだ残っているもの」をチェックする仕事に切り替えるということは、実は「危機対応」である。震災のとき、「自分が失ったもの」を数え上げ、それを「返せ」と言い立てる人たちと、「自分にまだ残っているもの」を数え上げ、それをどれくらい有効利用できるかを考えた人に被災者たちはわかれた。危機を生き延び、すみやかにそのダメージから回復することができたのはもちろん後者である。危機のときに「失ったもののリスト」を作る人間には残念ながら未来はない。
花曇り
 NHKの「ブラタモリ」で赤坂が特集されていて、地元の歴史を語るコーナーに、日比谷の学校運営協議会の委員さんが出演されていた。

2010/03/03 (水) 曇り 

 学年末考査第二日目。私は答案が出ないので、国立の後期試験を受験する可能性のある生徒たちの論文の添削などを行うが、後期の論文は量が多いので大変である。なかには英語の課題文を持ってくる者もいるが、これはキッパリ?拒否している(笑)。
 夜は編集会議。というわけで、ひな祭りを祝う余裕のない一日であった(…って、別に嫁入り前の娘がいるわけではないが)。

2010/03/02 (火) 曇り 

 学年末考査第一日。3年生は登校日で、久しぶりにクラスの生徒の顔を見る。受験が上手くいった者もいれば、そうでない者もいる。こればかりは仕方ない。現実をしっかりと受け止めてほしい。どちらにしろ、成長のチャンスなのだから。
 ちなみに、今日の段階で集計した早稲田・慶応・上智の現役合格者数は、すでに昨年の実績を上回る数になっており、担任団としてはうれしい限りである。必死に添削を続けた甲斐があったというものである。神奈川から派遣されている先生も、合格者数の多さに驚いておられた。ただし、この上のレベル、つまり、東大や医学部のレベルになると、去年よりも数字的には厳しくなるのかも知れない。健闘を期待したい。

2010/03/01 (月) 曇り・雨

 京都大学を受験しに出かけた生徒がお土産を買ってきてくれる。きっとあなたは合格するでしょう…と私は信じたい。
 夜、編集会議。古典の導入単元は、なかなか設定が難しい。目が疲れた…。