11月

2015.11.30 (月)  晴れ

 1年生の考査も無事完成。8886歩。
 加藤典洋『戦後入門』(ちくま新書、2015)を読了。イイ加減に読んだが、護憲派を自認する自分としては?示唆されることの多い有益な本であった。筆者の主張に説得される部分も多いのだが、今後の改憲のよりどころとして「国連」をそれほど核として認定してよいものかどうか、ISへの対処や常任理事国の現状を見る限り、極めて疑問である。その点だけ見ても、筆者の提案は受け入れがたいと言わざるを得ないと思うだが…。筆者も述べているように、ぜひ、若い高校生や大学生の諸君に挑戦してもらいたい本である。

2015.11.29 (日)  晴れ

 午後からずっ~と編集会議。ちなみに、この編集会議は「現代文B」のもの。私の専門は一応「古典」なので、今まで1年生用の「国語総合」の会議に関しては、現代文も古典も両方の会議に出ていたが、2年生以上用の「現代文B」「古典B」の編集に関しては、「古典」専門で、「現代文」の会議に出たことはなかったのである。が、今回は新しい教科書をつくるお若い先生方の「お目付役」ということなので、現代文の会議にも出席「させられている」というわけ。もちろん、会議に出れば教材作りも手伝うことにならざるをえず、大学入試レベルの難しい現代文教材に、「注」をつけたり「手引き」をつけたりしなければならない。当り前だが、教材をきっちり読解できていなければ、イイ「手引き」などつけられるはずがないし、人のつくった「手引き」の検討にも参加することはできない。ということで、かなりハードな仕事なのである。やれやれ…。まあ、その分、自分自身の勉強となることが多いのも事実で、この年齢になって(お目付役どころではなく)しっかり勉強させていただいているのである。しかし、若い人たちの体力について行くのは、そろそろ限界かも…(泣・笑)。

2015.11.28 (土)  晴れ

 イイ天気だが、家でたまった仕事を片付ける。合間に iTunes Movie Trailers 見た「ZooTopia」の Trailer に大笑い。もう30回(小保方さんなら200回以上?)見てしまった。やれやれ平和な一日である。
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2015.11.27 (金)  晴れ

 3年生の考査問題を完成させる。その後、1年生の問題を作成。こちらは、月曜日に検討。
 放課後、3年生のケーススタディ。「これから」が大切な諸君が当然のことながらいっぱいいるが、情報を共有したので、ぜひ弛まぬ努力を続けながら、困ったら遠慮なく先生方に相談を。13542歩。
 ちなみに、今朝は濃霧であった。通勤途中に iPhone で撮影。
IMG_0373.JPG(目白通り、am5:35)
IMG_0389.JPG(シャンゼリゼbyアド街)
IMG_0390.JPG(シャンゼリゼbyアド街)

2015.11.26 (木)  雨・曇り

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2015.11.25 (水)  曇り・雨

 3年生の後期中間考査の問題原案を作る。金曜日に検討。
 職員会議後、10月28日に行った進学指導検討会を踏まえ、各教科の今後の指導方針の検討を行う。国語科としては、3年目を迎えた新方式による添削指導の更なる改善と、新たな漢文指導の取り組みについて報告する。
 その後、浪人形の激励に、新宿にあるS塾に旧担任団で出かける。残念ながら、急なお孫さんの発熱でK早先生がご欠席。12月1日(火)には、お茶の水のS台でも同じような会が予定されており、K早先生もご出席予定なので、会いたい人は(S台生でなくても)ぜひ参加を。久しぶりに浪人形たちの(表向き?)元気な姿を見ることができた。これから精神的にもますます厳しい状況となるかも知れないが、自分の夢を目標にかえて、最後の一瞬まで努力を続けてほしい。11367歩。
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2015.11.24 (火)  晴れ

 夕方から風が出てグッと冷える。そんな中、私たち夫婦の媒酌人をつとめて下さった大学の恩師秋山虔先生の通夜に夫婦で参列する。会場では、以前教科書の編集をご一緒させていただいた先生や、同じ学科の仲間、先輩・後輩、そして現在の学科を支える先生方とも久しぶりに顔を合わせることができ、最期のご様子もうかがえた。私にとって突然の訃報であったが、91歳というご高齢であるとはいえ、ご家族にとっても急な出来事だったようである。改めて、心よりご冥福をお祈りいたします。15789歩。
 ちなみに、私は学部時代は久保田淳先生のゼミにいて、そこで卒論を書いて大学院に入ったから、当然久保田先生のもとで勉強するはずだったのだが、卒論を書いたり大学院の受験準備をしたりする中で『源氏物語』の魅力に触れ、院の合格が決まった後になって、久保田先生と秋山先生にお願いをして、秋山先生のもとで勉強させていただくことにしたのである。元から研究者ではなく教員になるつもりでいたので、何とか許していただいたのだが、学部での秋山ゼミ経験もないまま院生のゼミに出ることなったわけで、最低レベルの学生だったことは間違いない。しかし、そのゼミの2年間が、今の私の授業を支えているのである。媒酌人までつとめていただき、先生には本当に頭が上がらないのである。

2015.11.23 (月)  雨・曇り

 日頃の勤労に感謝して?、一日家にこもる。Amazon・PrimeVideoで「PERFUME」を見る(もちろん、あの三人組ではありません…笑)。原作が面白くて、映画化されたあとすぐに劇場で見た作品で、サイモン・ラトル指揮のベルリン・フィルのBGMが聞き応えがあり、舞台となったグラースの風景も美しくて印象的である。
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2015.11.22 (日)  曇り

 2番目の孫(3歳)の七五三と、生まれたばかりの3番目の孫の初宮参り。着付けをしてもらってから、地元の神社へ。健やかな成長を祈りたい。
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2015.11.21 (土)  晴れ

 家で読書。加藤典洋『戦後入門』(ちくま新書、2015)。面白い。

2015.11.20 (金)  曇り

 冬の訪れが感じられる一日。昼過ぎから、何となくノドが痛い感じである。アルコール消毒でもして(笑)早く寝ることにしよう。9848歩。

2015.11.19 (木)  晴れ

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2015.11.18 (水)  曇りのち雨

 放課後、2週間の授業見学を経て授業に関する校内の研修会を行う。私の授業を見学して下さった先生方に囲まれて、私の授業に関する考え方をお伝えしたり、ご質問にお答えしたりしながら、日比谷の授業の在り方について話し合う。こういう話し合いをしていると、逆に自分の授業の工夫ポイントが「発問」であり、その発問を柱にしながら、その授業の到着点を設定しているのだったなぁなどといったことに改めて気づいたりして、自分にとってもなかなか有益な研修会であった。見学に来て下さった先生方、どうもありがとうございました。10766歩。
●恩師、秋山虔先生の訃報に接しました。謹んで哀悼の意を表します。(朝日新聞の記事はこちら
●以下、笠間書院のサイトからの引用です。
2015年11月18日午前零時過ぎにお亡くなりになりました。喪主は、秋山芳樹氏(ご子息)です。
○お通夜
11月24日(火)午後6時~7時
○告別式
11月25日(水)午前11時~12時
○場所
養源寺
住所 東京都文京区千駄木5-38-3
電話 03-3828-0185
○アクセス(地図あり)
http://yogenji.com/access/
・地下鉄
東京メトロ南北線『本駒込駅』徒歩3分
東京メトロ千代田線『千駄木駅』徒歩10分
都営三田線『白山』駅 徒歩10分
・都バス
草63 浅草寿町⇔池袋東口『駒込千駄木町』下車 徒歩1分
東43 荒川土手⇔東京駅北口『千駄木五丁目』下車 徒歩1分
・タクシー
動坂上『徳源院前』信号一方通行入り、10m先、東側
・JR
JR駒込駅より東京メトロ南北線に乗り換え『本駒込』駅下車
JR田端駅よりタクシーか都営バス『東京駅北口行』

2015.11.17 (火)  晴れのち雨

 午前中、3年生の授業を英語科の先生が見学にいらっしゃる。生徒たちは慣れっこになっていていつもは全然ウケないジョークが、その見学にいらした先生には大受けで、それを見た生徒も大笑い…という楽しい展開でよかった(?)。
 夜の教育法は『なめとこ山の熊』。この作品を扱おうとすると、どうしても作者宮沢賢治のことが気になってしまうので、教材研究段階である程度深める必要があるようだ。今日のグループは、ちょっとその部分が弱かったか。作品そのものの研究は、特に表現面に注目してよくやっていたが、唯一「語り手」の分析が不十分だったので、模擬授業までに深めてほしいところである。
 帰りがけ、主人と待ち合わせをして、練馬大鳥神社の「二の酉」に出かける。小雨が降っているし、10時近かったこともあり、初めて並ばずに参拝できた。熊手を購入して帰る。13909歩。

2015.11.16 (月)  晴れ

 先週で一応授業研究は終わったのだが、今日も午前中に、3年生の授業を英語科の先生お二人、体育科の先生お一人が見学に(のぞきに…笑)いらっしゃる。
 Facebookで、パリ市民の安全と平和を祈るプロフィール写真の仕様があって、結構皆さん利用しているようだが、一方で、日常的なテロにさらされている中東地域の国に対してこのような仕様がないのは如何なものかといった意見もあるようだ。私としては、常々「オール・オア・ナッシング」的な発想はしたくないと思っているので、目の前に出来ることがあれば、それをやるのは良いことだと思うし、それに伴って色々な意見が表明されれば、それはそれでイイ方向が生まれることに結びつくと考えている。私はFacebookはあまり利用していないし、今後も(自らの発信ツールとしては)活用する気持ちも今のところないので、そのままである。10212歩。
ps. 日記を書いた後ニュースを見ていたら、NHKでも民法でもこの話題が取り上げられていて、「へぇ~」みたいな感じである。「ファッションでやっている人がいるのが気になります」という人がいて、私の感覚のそれに近いが、ネットはそういうものともいえるので、難しいところである。

2015.11.15 (日)  雨のち晴れ

 女子バスケ部の新人大会2回戦の応援に出かける。第3ピリオドまでは抜きつ抜かれつの展開だったが、最終ピリオドに体格差が出て、思うようにリバウンドを確保することができず、惜敗。毎年体格的には恵まれない選手が多いのだが、今年のチームは特にそういう印象で、それをカバーすべく「足」で頑張っているのだが、今回はあともう一歩及ばなかったといったところか。リバウンドが取れない以上、オフェンス面ではシュート力を徹底的に高めることが課題だし、それ以上に積極的にシュートに行く姿勢を養うことも大切だろう。

2015.11.14 (土)  雨

 家の用事を色々と片付ける。将来に向けて有意義な?一日。
 村瀬学『宮崎駿再考』(平凡社新書)は、残念ながらトンデモ本であった。宮崎作品を自分の読みの中に統一的に位置づけようとしたのがそもそもの誤りであろう。しかも、作者や語り手や登場人物のレベル区別がついていないまま論じられている部分があったり、どうとでも解釈できる部分を一方的に意味づけたりしている部分があったりして、論にまったく説得力が感じられないのである。編集者に原稿を見せたところ、前著(『宮崎駿の「深み」へ』)の増補版としてではなく、新著として出すことになったそうだが、編集者としては、素晴らしい前著をこの内容に置き換えられたくなかったというのが本音ではなかろうか。

2015.11.13 (金)  晴れ

 だんだん寒くなってきた。午前中、3年生の授業を英語科の先生お三人が見学にいらっしゃる。午後、1年生の授業を国語科の先生と音楽科の先生が見学にいらっしゃる……と、先週から今週にかけて見学が多かったのは、私と他の2名の教員が指名されていて、そのうち1人の授業をこの期間にできるだけ見学しなさいという管理職からのお達しが出ていたからなのである。さて、お役に立てたのであろうか。
 まあ、指導教諭という立場上、見学をお断りすることはしないし、むしろ、顔見知りの先生方が後ろにいたりすると、生徒たちもそれなりにハッスルしたりするので、たまにはこういうイベントもイイかなという感じである。普段の授業そのままで、特別なことをするわけでもないのだが、やはり他教科の先生方に見学されると、それなりに緊張して疲れるのは確かである。11409歩。
 届きました。疲れを癒やそう~。
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 徳川美術館の国宝「源氏物語絵巻」を赤外線などで解析したところ、下絵がはっきりと見えてきたそうだ。源氏が不義の子薫を抱いている場面を描いた柏木巻の絵では、現在見られるような手を産着の下に入れた構図ではなく、赤ちゃんの薫が源氏に向かって手を差し伸ばしている下絵が描かれていたとのことである。確かにそこには、絵師の解釈の深まりがあるのかも知れない。なかなか面白い。

2015.11.12 (木)  晴れ

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2015.11.11 (水)  晴れ・ポッキーの日

 午前中、3年生の授業を社会科の先生お三人、国語科の先生お三人、そして、外部から見学にいらしたお若い先生2名に見ていただく。午後からは、1年生の授業を体育科の先生に見ていただく。
 昼休み、3年生からポッキーをいただく(笑)。多謝。
 放課後、1年生の「徒歩帰宅訓練」ということで、学校を出発して平河町から麹町に抜け、さらに番町から市ヶ谷へと歩き、外堀沿いの散歩道を通って神楽坂(飯田橋)に出て、最後、目白通り沿いを有楽町線江戸川橋駅まで、生徒39名を引率して歩く。1時間15分くらいの行程であったが、けっこう人通りの多い町中を39名の高校生を連れて歩くのは、それなりに気を遣う仕事であった。おかげで17269歩!
 ところで、今日から「アレ」が発売となった。早速学生・教職員向けストアで購入。ペンとキーボードは後日の到着らしいが、本体は金曜日とのことで楽しみである。
 ★今日の楽しいニュースは「こちら

2015.11.10 (火)  雨・曇り

 午前中、1年生の授業を体育科の先生が見学にいらっしゃる。
 夜の教育法は、安部公房の「赤い繭」。私はこの教材の寓意は難しい印象で授業をしたことがないのだが、今日の発表資料があれば授業の組み立てが考えられそうな、大変立派な教材研究レポートであった。ちなみに、この講座に富士見台(中村橋の隣駅)在住の学生がおり、帰りがけ、例の「アド街ック天国」の話題で盛り上がる。12105歩。
 今、村瀬学さんの『宮崎駿再考』(平凡社新書、2015)を読んでいる。村瀬さんには、同じ新書に『宮崎駿の「深み」へ』(2004)というご本もあって、こちらはとても面白く授業でも紹介しているから期待して読んでいるのだが、どうも今回の本は今一つな感じである。というのも、前著はしっかりと作品を踏まえた分析がなされていたのだが、今回は、まず最初に村瀬さんの思い(思い込む)があって、その思いを作品で跡づけているといった印象があるからである。その証拠に、例えば今読んでいる第2章「風の谷のナウシカ」には、「~は、とても大事なことだったのである」、「~は、欠かすことのできない大切な考察なのである」といった表現が繰り返し出てくる。これは、「大事だ」と書かないと読者に自分の思いが届かないということを、つまり、自分の一方的な論理展開であるということを無意識に感じていらっしゃるからに違いない。まあ、宮崎作品そのものが面白いので、強引な分析でもそれなりに面白くはあるのだが…。

2015.11.09 (月)  曇り・雨

 午前中、3年生の授業を日本史の先生が、1年生の授業を数学の先生お二人が見学にいらっしゃる。それぞれ楽しい雰囲気になってよかった。午後から、虎ノ門の文科省に監修を担当している教科書の検定結果を聞きに出かける。この検定結果通知についてはちょっとした思い出もあるのだが、まあ口外しないことになっているのでそれはおいておくとして、今日は無事に終了である。いくつか意見がついた箇所があったが、それもちょっとした変更で済みそうである。やれやれである。9204歩。
 ちなみに、虎ノ門という地名は、平安京(四神相応=北・玄武に山、東・青龍に川、南・朱雀に池、西・白虎に道)を模して町づくりを行った江戸で、西の東海道に向かう地点に設けられた「白虎の門」の名残なのだそうである。ちょうど電車の中で『日本人にとって美しさとは何か』を読んでいたら出ていた。なるほど。

2015.11.08 (日)  晴れ

 今、高階秀爾の『日本人にとって美しさとは何か』(筑摩書房、2015)を読んでいるのだが、なかなか面白い。例えば、「日本は、音だけでなく、音のない状態も仮名で表す。(中略)ピタッがその例です。これは英語ではオノマトペと言っていますが、「擬音語」とは訳せない。音はないので。「擬態語」と無理して訳していますが、日本はそれをよく使うんです。(中略)極めつけは、石ノ森章太郎の『龍神沼』の一コマ(保戸塚注=深い森の小道を主人公が一人歩いている場面で、「シーン」と記されている)。これはどう転んでも他の言語に訳せない。マンガは外国でも大変人気があって、石ノ森さんの本もずいぶん訳されました。ただ、この場面は、「シーン」が訳せない。外国では文字は本来音を表現したものですから、音のない文字表現は訳せない。」といったところは、なるほどと納得である。
  午後から、映画「二郎は鮨の夢を見る」を見る(予告編はこちらから)。ミシュラン三つ星の寿司店「すきやばし次郎」の店主、小野二郎さんの生き方を追ったドキュメンタリーで、とても(美味しそうだし)面白かった。二郎さんの生き様も素晴らしいが、それ以上に二代目となるだろう長男禎一さんの苦悩も伝わってきて厚みがあった。二代目は、初代を超えた境地に到達しないと評価されることはない、同じレベルでは、客は散っていってしまうということらしい。なかなか大変である。しかし、映画の最後で、ナビゲーター役の山本益博氏が、ミシュランの調査員が来た時に寿司を握っていたのが禎一氏だったことを明らかにし、将来に明るさを残して終わっているところがまたイイ感じであった。

2015.11.07 (土)  晴れ

 午後いっぱい編集会議。このところ会議が多いのは、いよいよ文科省への提出が近づいているからで、特に私は現代文と古典の両方に関わっているので、人の2倍会議があるのである。(印税は2倍にはならない?…泣)
 帰宅後、録画しておいた「出没!アド街ック天国」を見る。なんと、今日は私の地元「中村橋」なのである。で、番組では「練馬の青山」とか「日本のパリ」とか言われていて、見ている方としては大笑い(苦笑?)であった。当然のことながら、登場した店のほとんどには行ったり利用したりしたことがあるのだが、番組内の評価は「ほぼ当てにならない」と言っても過言ではない。有名店で「修行」しても、身に着かなかった人々が吹き寄せられた土地という印象か(笑)。謙遜ではなく、あの番組のイメージで中村橋に来たら、おそらく(区立美術館以外は)「あ~あ…」という感想になること請け合いだから、そうならないように…ということである。もちろん、「野中(蕎麦)」とか「YOU(パン)」とか「ラ・ベントゥーラ(イタリアン・素敵な雰囲気)」はお薦めできるのだが、「ビストロ●」とか「●●庵」とか「●三昧」とか…は、取り上げる程のことがあるのかといったところである。民放のあの手のテレビ番組なんて、そんなものであることは先刻ご承知だとは思われるが、老婆心ながら。
(補足)新しくできた2棟のマンション(私の叔母はこのマンションを「派手なデザインのみっともないマンション」と言っていて、私も同感であるが…笑)に挟まれた都道133号線(だったかな)を番組では「シャンゼリゼ」と表現していたが、それは2棟のマンション1階にある3店ずつの店からの命名らしいのだが、片方の一階にあるのは、エステサロン(これが名前の由来に関係するのだろう)と、クリーニング屋と個別指導学院である。もう一方の一階は、「ビストロ102」(これが名前の由来に関係するのだろう)と、ホルモン焼肉店と日本蕎麦屋である。つまり、このレベルの命名である。ゆめゆめ番組の中の「中村橋」を実際の「中村橋」と思わないことである。老翁心ながら。

2015.11.06 (金)  晴れ

 10月25日のところに掲載した iMac で遊んだコスモスの画像(元画像)を、試しにキヤノンフォトサークルに投稿してみたところ、久しぶりに掲載される。タイトルは「YUMEnoNAKA」。ジャンルマスターの角田明子先生から「玉ボケがとても綺麗です。背景と主役の花が馴染んでしまっているので、主役の存在をもっと主張したいですね。」とご講評いただく。確かに。
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 夜、編集会議。『蜻蛉日記』に注をつけた私の原稿が検討されたのだが、他の先生から見落としていたことを指摘され、大いに勉強になる。11517歩。

2015.11.05 (木)  晴れ

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2015.11.04 (水)  晴れ

 今日は『超入門!現代文学理論講座』(亀井秀雄監修、蓼沼正美著、ちくまプリマー新書)を読了。理論の解説は分かりやすいし、具体的な分析も(切れの鋭さはないが)入門レベルとしてはとても面白くて参考になるのだが、作者と語り手を混同したり、作家の伝記を作品の読みを直接結びつけたりする先生方が未だにいるという前提で国語教室を批判なさっているのは如何なものか。「教室での(授業での)読みはつまらない」と書けば格好がつく時代は終わったと私は思うし、私の周囲にはそのレベルの先生方はいらっしゃらないのだが…。
 ちなみに、山本義隆さんの「1960年」も読了。日本の科学の在り方に対する鋭い批判には説得力があって勉強になったが、私としては学生運動のことが知りたかったので、そういう面ではちょっと物足りない感じだった。批判の行間に、大学での学問に対する未練(学者に対する嫉妬)が感じられて、山本さんほどの人でもそうなんだなぁといった感じである。9886歩。

2015.11.03 (火)  文化の日・晴れ

 実家の家族とともに、三番目の孫の顔を見に出かける。
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 今日の「天声人語」は、

 最近、自宅で猫を飼い始め、相好を崩している知り合いが何人かいる。たまたまかと思っていたら、時代の流れもあるらしい。ペットとして飼育される猫の数が、犬の数を抜きそうだという。業界団体の予想を先日の本紙が報じた▼テレビやネットでも確かに猫人気は高い。一方、犬の飼い主は高齢化し、飼育数が減り続けている。猫派の方々、犬派の方々、どちらもという方々、どんな感想を持たれただろう▼「神秘感がある。無邪気にして、かつ魔的」。猫をそう称賛したのは作家の故丸谷才一さん。「まことに誠実で、飼い手の思う通り」と犬を評したのは、国語学者の故大野晋さん。両者の特性を語りあった対話は、お二人の共著『光る源氏の物語』で読める▼丸谷さんが断じるに「日本文学史を闊歩(かっぽ)するすばらしい猫」が2匹いる。1匹はむろん漱石の吾輩(わがはい)。もう1匹は源氏物語の「若菜」の巻に登場する。素養なき身は教えられるばかりだが、主人公の正室女三(おんなさん)の宮(みや)の愛猫だ▼「ねうねう」。いじらしく鳴くこの猫が、女三の宮と柏木との不義の恋を絶妙に彩る。片思いの柏木は策を用いて猫を手に入れ、身代わりのように可愛がる。こんな役回りは犬にはできないとは大野さんの言だ。犬派には異論もあろうか▼一昨日は源氏にちなむ「古典の日」だった。きょう、文化の日。日頃縁遠い書物に挑むのもいい。早々にくじける人が多いという源氏だが、前半は飛ばしても「若菜」だけは読んでというのが、お二人の助言だ。

 太字にした部分は「若菜上」の印象的な場面である。ところで、今編集中に古典Bの教科書に、猫に関するコラムを書いた。上の記事とも重なるのでここで初公開! タイトルは「古典文学に描かれた猫」。短いスペースながら、結構うまくまとめたなぁ…と我ながら思っているのだが(笑)。

 猫は、仏教が中国から本格的に伝えられた奈良時代、貴重な仏典類を鼠の被害から守るために、船に同乗させられて渡来したと伝えられている。その後、天皇や貴族の日記、文学作品の中にも登場するようになり、例えば『枕草子』「猫は」の段では、「上の限り黒くて、腹いと白き。」と描かれ、「なまめかしきもの」の段でも話題とされる。「上に候ふ御猫は」の段には、五位の位を持つ「命婦のおとど」という一条天皇の愛猫も登場する。『源氏物語』では、「若菜上」巻の場面が印象的である。主人公光源氏の正妻女三の宮が飼っていた唐猫は、まだ人に慣れていないため、首に紐がつけられていた。しかし、この紐が原因で宮の部屋の御簾が引き上げられ、宮は彼女を慕う柏木に姿を見られてしまう。唐猫の作り出したわずかの隙が、許されぬ恋の物語を導き入れることになるのである。
 人々に親しまれるようになるにつれて、作品に描かれる姿も多様化する。『今昔物語集』には、税を滞納する猫嫌いの荘園領主を、国守が猫を使って脅す話が、また、『平家物語』には、木曾義仲の無骨な人柄を語るエピソードの一つとして、義仲の出した食事に形だけ箸をつけた都の貴族に、「聞こゆる猫下ろし(猫が食べ残すこと)し給ひたり」と言って、不興を買うといった逸話が語られている。『徒然草』には、「猫の経上がりて(年を経て変化して)」化け猫となった「猫また」が登場し、以後、化け猫に関する多くのバリエーションが生み出されてゆく。
 愛らしいしぐさが魅力である反面、夜行性で鼠などを補食する野性的な姿は、番犬や狩猟犬として人間の生活に溶け込んだ犬とは異なる面で、古人の想像力を刺激したのだろう。

2015.11.02 (月)  雨・曇り

 天気が悪く、寒い一日。放課後、進路部のセンター試験統計処理に向けて、パソコン(含カード・リーダー)と専用ソフトのテスト・ランを行う。無事終了。10058歩。

2015.11.01 (日)  晴れ

 午前中、都立高校合同説明会で新宿高校へ出かける。10時前から1時過ぎにかけて、中学1年生から3年生まで10組くらいの方のご質問にお答えする。真剣な質問にお答えするのは大変だが、合同説明会だけあって多くの高校が参加しており、昔の同僚などに顔を合わせられるのが楽しみである。
 午後からは編集会議。立ち食いソバを食べて大急ぎで駆けつける。そのまま6時過ぎまで延々と原稿の検討。いや~~疲れた。