6月

2019.06.30 (日)  雨・曇り

 ツイッターが国際政治を動かす時代である。やれやれ…。
 明日から久しぶりに扱う教材に入るし、火曜日には6名の先生方が授業見学にいらっしゃる予定なので、午後から念入りに?教材研究。
 今日の教養は「アントニーン・ドヴォルザーク」。私レベルの鑑賞者には、「交響曲第9番新世界より」などが聞きやすくてよいのである。列車に乗って大草原を移動している時に目にした光景に触発されて、自分の解釈するアメリカの姿を曲に表現したのだそうだ。当時のアメリカと、現在のトランプのアメリカとの間には、どれほどの懸隔があるのだろう…。

2019.06.29 (土)  雨・曇り

 家で古い「パピヨン」を見る。ダスティン・ホフマンがイイ感じ。昨日、熊本地裁で、ハンセン氏病患者の家族に対しても国の責任を認める画期的判決が出たが、この映画の中にもハンセン氏病の話が登場する。この映画を見たのは中学生の時だったが、その時にはこういうことに対する意識がなかったからか、そのシーンについてはまったく覚えていなかった。新しい映画ではどうなっているのだろう。
庭のモントブレチア)
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 今日の教養は「光化学」。白黒写真は、光が当たるとすぐに銀に変化するハロゲン化銀を使っていて、光が当たるほど銀塩結晶は暗くなる、つまり、明るい所ほど暗くなるのである。これが「ネガ」。そして、ネガの暗いところは光を通しにくいため、印画紙には逆の画像が現れるのである。

2019.06.28 (金)  曇り・晴れ

 赤坂の美登利寿司にて国語科の歓送迎会。退職した私の代わりに新しい先生がいらしたが、その私はそのまま非常勤教員として居残っているので、ヘンな感じである(笑)。お寿司は美味しゅうございました。
 今日の教養は「表現主義」。目に見える世界を客観的に描こうとする自然主義芸術を意図的に拒否した運動。キュビズムや未来派、ダダイズム、シュルレアリスムなどをまとめて指す場合もある。私の好きなアンリ・マティスをリーダーとするグループがパリで展覧会を開いたのが始まり。しかし、1930年代にナチ政権から退廃的だと批判されて下火となった。

2019.06.27 (木)  曇り

 夜の教育学は院生による伊勢物語「筒井筒」の提案授業。「男女の愛とは何だと思うか?」という問いかけから始めて、主人公の女性(もとの女)ともう一人の女性(高安の女)の行動や歌を比較し、どちらの女性により好感を持つか話し合わせるという授業である。最初に「愛とは?」を投げかけるのがミソで(このクラスでは「愛=思いやり」ということになった)、歌の分析を通して、主人公の女性の歌には相手に対する「思いやり」がより感じられる、つまり「愛がある」という結論に持っていくあたりがなかなか面白かった。その分析も踏まえて、どちらの女性に好感を持つかを話し合わせてまとめるのであるが、私としては、物語の中で男が結局主人公の女性を選ぶのだから、どうして男がその女性を選んだのかをもう一度本文に戻って考えさせ、現代の我々との感覚の異なり、つまりは伊勢物語の特質に結びつけてまとめられると、よりよかったのでないかと思った。14184歩。
 ちなみに、昔々、私と主人が秋山虔先生に結婚の仲人のお願いに参上した際、主人は秋山先生から「あなたと保戸塚くんは筒井筒の仲ですか?」と質問され、つまり、幼なじみですかと聞かれた訳だが、主人は「いいえ、高校の時の先輩です」と答えることができて、結構そのことを自慢に思っているようである。高校の時は、主人の方が古文をまじめに勉強していたのかも(笑)…って、基本的に私はまじめに勉強していなかったのである(泣…)。
 今日の教養は「ボヴァリー夫人」。蓮實重彦先生の「ボヴァリー夫人論」を読みたくて読んだが、面白かった。この本(世界の教養365)でも主人公を「エマ・ボヴァリー」と書いているが、蓮實先生によると、本文に「エマ・ボヴァリー」という表記は一度もないのだそうだ。へぇ~。
アガパンサスもかなり好きな部類)
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2019.06.26 (水)  晴れ・曇り

 帰りがけ、用事を済ませるために夫婦で恵比寿に出かける。用事が済んだ後、せっかくだからというので、3番目ではない(笑)本物のビールを飲みに行く。ビールもマッシュポテトもうまかった~。12390歩。
 今日の教養は「ウラジミール・レーニン」。ロシア革命により、彼と彼を支持する共産主義者によってソ連が誕生したが、レーニン主義はスターリンへと受け継がれ、国民に多大な苦難を強いることになった。

2019.06.25 (火)  晴れ・曇り

 夜の教育法は、教育実習に行っていた学生と、六大学リーグが一段落したラグビー部の学生(明治が優勝!)が戻ってきて、久しぶりに全員揃う。12202歩。
 今日の教養は「ジハード」。聖戦と訳されその面ばかりが強調されるが、「神の道を進む努力」という意味でもある。聖戦は「小ジハード」、魂による努力が「大ジハード」である。

2019.06.24 (月)  曇り

 午前中、地震があってそれなりに揺れた。日比谷は高台(星が陵)にあるが、かつてのホテル・ニュージャパンの側、今で言えばプルデンシャル側が崖になっていて、その崖を支える壁にヒビが入っているのだそうだ。そのため、緊急事態というわけではないが補修が必要で、その工事が近々始まる予定とのことである。(朝、雨で麹町から歩かなかったから)7450歩。
 今日の教養は「モダリティ」。偶発性(ある事柄が現実とは違っていた可能性)と必然性をどうやって見分ければよいかを特定するということ。論理や数学は必然であるが、宗教に関わる問題は難しい。

2019.06.23 (日)  曇り

 上の二人の孫娘たちの7歳と9歳の誕生会+遅ればせながらの父の日ということで、孫一家が遊びにやってくる。実家の家族も交えて、楽しく過ごす。
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SA701781.jpg(娘からの父の日プレゼント)
 今日の教養は「ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー」。生前、批評家たちからは、センチメンタルで形式を理解していない三流作曲家と見なされたこともあったそうだ。

2019.06.22 (土)  曇り・雨

 西武球場前にある「ところざわのゆり園」に出かける。雨が降る前に行って来てしまおうと思っていたのだが、午前中から雨が降り出してしまって、しかも傘を持参していなかったため、1時間くらいでやむなく退散。でも、ユリは色々な色のモノが咲き乱れていてキレイであった。太陽があれば、さらに映えるだろう。
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 今日の教養は「物質の状態」。固体、液体、気体の三態で、形と体積によって定義される。

2019.06.21 (金)  晴れ・曇り

 合唱祭。大甘の講評は別にして、3年生にはもうちょっと頑張ってもらいたかった。声はキレイで声量もあり、表情も豊かでよかったのだが、最後の仕上げが今一つ物足りない印象か。1・2年生は受付の仕事があって聞けず残念。今年は例年以上にご来場いただき、午前中は教員が保護者の方に席を譲る場面も。生徒と教職員だけで1000名を超えている上に、保護者+祖父母でいらっしゃる方がいる状況を考えると、都内かつリーズナブルな施設を見つけるのは至難の技といったところか。
 今日の教養は「グランド・ジャッド島」。点描のスーラの名画。個人的には、失敗作だと思います(泣)。

2019.06.20 (木)  晴れ・曇り

 明日の本番に向けて、どのクラスからも合唱の声が。放課後、国語科と数学科の教員は、来年度から始まる大学入試共通テストに関する研修会。どんな指導をしたらよいのかという代ゼミの先生のビデオ講義を視聴したが、日比谷では既に取り組んでいることばかりで、指導の方向性が誤りでないことが分かった以外は、特に得るところはなかった。8559歩。
 今日の教養は「『ハックルベリー・フィンの冒険』」。トム・ソーヤーもハックも読んだことがない。読んでみたい気もしないかなぁ…。

2019.06.19 (水)  晴れ・曇り

 非常勤教員の私は平和な一日。121042歩。一方、小学校・中学校の先生方の現状は大変そう。今日の記事を引用しよう。(朝日DIGITAL 20190619)

日本の小中教員、腕磨く時間最短  先進国最長勤務なのに
 日本の小中学校の教員は他の先進国と比べて、仕事時間が最も長い一方、教員としての能力を上げるために用いている時間が最も短いことが19日、経済協力開発機構(OECD)の調査で分かった。文部科学省が目指す、「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業を実施している教員も他国より少なく、「勤務状況」と「授業内容」の双方に課題が浮かんだ。
 教員の長時間労働が問題となるなか、文科省は働き方改革を「待ったなしの課題」と位置づけている。また、小学校は2020年度から、中学校は21年度から新しい学習指導要領に基づく授業が始まり、教える内容や教え方も変革を迫られている。双方で課題が指摘されたことについて、文科省は「非常に深刻にとらえている。危機感を持って対応したい」としている。
 OECDが公表したのは、18年に実施した国際教員指導環境調査(TALIS)の結果。中学校は48カ国・地域、小学校は15カ国・地域が参加した。日本は13年に続き2回目の参加で、全国から抽出した国公私立の小中393校の教員と校長に質問を送り、回答を得た。
 その結果、中学教員の1週間の仕事時間は56.0時間で、前回調査より2.1時間長く、平均の38.3時間を大きく上回った。ただ、内訳をみると授業時間は18.0時間で、平均の20.3時間より短かった。代わりに ▽部活などの課外指導(7.5時間) ▽事務業務(5.6時間) は参加国で最長だった。授業準備(8.5時間)も平均より長かった。小学教員は ▽仕事時間(54.4時間) ▽事務業務(5.2時間)に加え、授業準備(8.6時間)も参加国最長だった。
 一方、1週間で知識や専門性を高めるための「職能開発」に費やした時間は、小学で0.7時間、中学0.6時間。いずれも、参加国で最も短かった。
 授業内容についてみると、「明らかな解決法が存在しない課題を提示する」指導を頻繁にしているのは小学15.2%、中学16.1%で、中学は参加国平均の37.5%の半分未満だった。「批判的に考える必要がある課題を与える」は小学11.6%、中学12.6%で、どちらも参加国で最低だった。また、「課題や学級での活動にICT(情報通信技術)を活用させる」指導は、小学が24.4%、中学が17.9%(平均51.3%)だった。

 自己研修の時間が少ないのは、教員にとっても、生徒にとっても大きな問題である。
 今日の教養は「アンドリュー・カーネギー」。アメリカの鉄鋼王。裕福な者は恵まれまい者のために財産を使うべきだと主張し、引退後は慈善事業への寄付を続けた。彼の寄付金を資金として、英語圏には約2500の図書館が建てられ、また、アメリカ各地の教会には7000台を超えるオルガンが設置されたそうだ。

2019.06.18 (火)  晴れ

 昨日より蒸し暑い一日。前にも書いたが、テレビでお天気担当の若いお姉さんがよく「ムシッとする」という表現を使うのだが、いかがなものか。ところで、こんな記事があった。(朝日DIGITAL 20190616)

ストレスで体からネギ臭? 皮膚から出る「疲労臭」とは
*
 2018年、資生堂が「ストレス臭」を特定したと発表した。性別や年齢に関係無く、面接や試験、プレゼンテーションなどで緊張したり、心理的にストレスがかかったりする状況で、特徴的な臭い成分を含んだガスが皮膚から発生するという。その成分はジメチルトリスルフィドとアリルメルカプタンの二つ。約300人分の体臭をかいで研究を続けた同社の勝山雅子さんは、ストレス臭を「ラーメンの上に浮いたネギの臭い」と表現する。
 同社の研究によると、ストレス臭は自転車こぎなどの運動では発生しない。だが精神的なストレスを感じると、5分ほどで出てくる。発生に個人差はあるが、季節による差はないという。さらに、やっかいな側面もある。実験によれば、ストレス臭を2分間かぐと、その臭いのせいで本人だけでなく、周囲の人も疲労や混乱度が増すことが分かったという。勝山さんは「ストレス臭は、コミュニケーションにも影響を与えてしまう」と話す。
 皮膚から出るガスは「皮膚ガス」と呼ばれ、100種類以上の物質が含まれる。①血液中の化学物質が揮発 ②血液から汗腺を経由 ③皮膚表面で皮脂などが反応、の三つの経路で放散するとされる。ニンニク料理を食べたりお酒を飲んだりした翌日、体から独特の臭いがしたことがある人もいるだろう。体調や加齢でも成分が変化する。筋肉や精神的な疲労によってアンモニアが発生することを見つけ、「疲労臭」として研究を続ける東海大学の関根嘉香教授(化学)は、「皮膚ガスは、健康状態とかなり密接につながっている」と話す。
 糖尿病の患者では、糖代謝が悪くなることで、皮膚ガスにアセトンが含まれるという。がんの分野では、犬が飼い主の皮膚がんを見つけたという症例報告が13年、英医学誌に掲載された。人の10万倍といわれる嗅覚の鋭さで、がんの臭いを検知する「がん探知犬」の研究も進められている。
 関根さんは「臭いで病気を知るという概念は紀元前のヒポクラテスの時代からあった」と話す。皮膚ガスは、患者に大きな負担をかけずに採取できるのが利点だ。「今後の研究の進展によって、血液検査に代わる検査方法として、在宅でも検査ができるようになるかもしれない」と関根さんは期待する。
 さて、ストレス臭はどのようにケアしたらいいのだろうか。
 ストレス臭のメカニズムはまだ分かっていないが、短時間で発生するため、ホルモンなど内分泌系の反応で血液中の成分が変化するためと考えられている。体の内側から臭いを減らすためにも、バランスに気をつけながら野菜を多く採るなど、食事に気をつけることが重要だ。
 また、そもそもの原因を抑えるには「リラックスすること」と勝山さんは言う。ストレスを軽減させるために、落ち着ける音楽を聴くなど自分なりのリラックス方法を見つけるとよい。ハンドマッサージなど、手軽にできる方法で気分転換することも有効だという。
 発生してしまった臭いには、ストレス臭を包んで目立たなくする効果があるスプレーや、体を拭くボディーシートを使う方法もある。「ストレス臭の意味とは、生物が自分のピンチを周囲に伝えることではないか。だから周囲も、頑張っているんだと温かく見守ることが必要かもしれませんね」と勝山さんは話している。

 「がん探知犬」には大いに期待したい。
 今日の教養は「マフディー」。イスラム教で、終末の日が近づくと現れ、この世界を清浄で平和な場所の変えてくれる人物。ただし、その人物像は、スンニ派とシーア派では大きく異なる。

2019.06.17 (月)  晴れ

 日差しの割には過ごしやすい一日。私が日比谷に異動した当時の校長(今から3代前の校長)が遊びにいらして、授業の空き時間だったこともあり、久しぶりにお相手する。当時は、日比谷を進学指導重点校として育てるという重大任務?があったせいか、どちらかというと強面でいらしたが、今やすっかり笑顔の似合う好々爺といった感じで、趣味のスケッチなどを見せていただきながら、懐かしく昔を振り返る。8742歩。
 考えさせられる動画(「世界的アニメーション作家・山村浩二 500本の印鑑で描いた密猟の残酷な現実」)があったのでご紹介。「 こちら 」から(約2分10秒)。
 今日の教養は「フリードリヒ・ニーチェ」。「あらゆる価値の再評価」「永劫回帰」「超人」…。どれもこれも難解。体調を崩して妹の看護を受けたが、その妹がナチ党支持者だったため、自分の政治的目的のために兄の思想を歪曲しようとし、多くの人から誤解されることになったそうだ。

2019.06.16 (日)  晴れ

 イイ天気。午前中、草むしりとモッコウバラや終わった花々の剪定。午後からノンビリテレビと読書。父の日ということで、主人がオシャレなハンドタオルをくれました。
調子に乗って、今日はブルーベリー)
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 今日の教養は「19世紀の民族主義」。祖国の民族音楽を再評価した、ショパンの「ポロネーズ」、ドヴォルザークの「スラブ舞曲」「交響曲第4・6番」、チャイコフスキーの「序曲1812年」など。20世紀になっても、コープランドやショスタコーヴィチの作品に見られるそうだ。

2019.06.15 (土)  雨

 家でビデオ&読書。
Eggs'n Things のマネ。我が家の手作りイチゴジャムの方がウマイ!)
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 今日の教養は「化学結合」。共有結合、イオン結合、金属結合…難しい説明(泣)。

2019.06.14 (金)  晴れ

 昭和記念公園の年間パスポートが他の施設でも使えることが分かったので、今日は学生時代ぶりに?森林公園に出かけてみる。関越道を使うので昭和記念公園よりもむしろ早くいけるのだが、練馬←→東松山の往復が2820円也と、そう何度も行ける感じではない。今日はハーブ園くらいしか見所がなく、あの広大な公園で30人くらいの人としか出会わなかったが、二人連れのおばさま方に公園の見頃を聞いてみると、1~2月の梅、3~4月の桜、4~5月のポピーなど、そして、12月の紅葉とのことであった。7月にはユリがキレイだ聞きましたが…と聞いてみると、「年々花の数が減ってダメになっている」とのことであった。ちなみに、そのおばさま方に、「入口のちょっと先に100円の駐車場があるわよ」と教えていただいたので(今日は園付属の500円の駐車場を使った)、次回活用したい(笑)。
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 今日の教養は「星月夜」。別名「糸杉と村」、ゴッホの傑作。サン=レミの精神科病院入院中に描いた。

2019.06.13 (木)  晴れ

 久しぶりの青空で気持ちイイ。今日は二松学舎の日だが、大学のすぐそばに香港貿易代表部のビルがあって、そこに100名くらいの人が集まり、報道されている本国での問題に対する抗議活動を行っていた。頑張ってほしいものである。院生による模擬授業の方は、よく準備してあり、また教材の特色をよく理解した展開で素晴らしかった。14105歩。
 今日の教養は「ロリータ」。ナボコフの小説。残念ながら、読んだこともないし、色々と映画化された作品も見たことがない。当初、内容面で傑作か猥褻かで評価が分かれたが、それが落ちついた後、語りのスタイルや技法でも新境地を拓いた作品であるとの評価が定まった。「信頼できない語り手」の重要な作例らしい。

2019.06.12 (水)  曇り

 うすら寒い一日。朝、寒気を感じたら、頭痛がはじまってしまって一日苦しむ。8669歩。
 こんな記事があった。(朝日DIGITAL 20190612)

「正体見えない不気味さ」女性誌の自民企画  武田砂鉄さん
 講談社が発行する女性ファッション誌「ViVi」がウェブ版に自民党と広告企画記事を掲載した。著書「日本の気配」などで政治や社会のあり方を考察し、この問題でもツイッターで言及していたライターの武田砂鉄さんに聞いた。
     *
 今度は女性誌か、と仰天した。
 ただ、ViVigirlの方たちのコメントを読むと、「どんな世の中にしたい?」との問いに、「外国の方やお年寄りにもっともっと親切な対応をすべき」「偉い人の意見が大事で、市民の意見なんて反映されていない気がして」「他人の価値観を理解し、尊敬し合えることができたらどんなにいいだろう」と、むしろ自民党的でないことを言っている。
 自民党への警鐘にすら聞こえるが、彼女たちのファンにとっては、自分が応援している人がコラボしているこの政党は、こういう考えを大切にしてくれると理解するはず。
 政策云々まで議論が及ばず、あの子が着ていたTシャツがかわいかった、くらいの印象で支持すると決めてしまうかもしれないし、それが狙いだろう。
 この広告の場合は、インフルエンサー一人一人の意見に対して自民党がどう考えているかが明示されていない。党としての考えを明らかにしないことでハードルを下げ、投票行動をうながしている。自民党のPR記事なのに、自民党の正体が見えてこない不気味さがある。
 PR記事が見だしに掲げている「権利平等」「文化共生」は、自民が達成しようとしていることとは思えない。夫婦別姓や同性婚を疑問視する議員が多く、最近も桜田義孝・前五輪相が「子供を3人くらい産むようお願いしてもらいたい」と発言した。いまごろそんなことをいうのか、というのが自民党です。
 一方で、GENERATIONSの芸能人を集めた「桜を見る会」や、吉本新喜劇の人たちとの面会、TOKIO、大泉洋らを官邸に招いての食事など、芸能界との接触が増えてきた。これから改憲、あるいはオリンピックに向け、政治家と芸能界、カルチャー方面との接触が増えてくると思う。女性誌に手を出したというのも、憲法改正の是非を問う国民投票のCMにむけての予行演習に見える。
 講談社は、「政治的な背景、意図はまったくない」とコメントしているが、無理がある。なにから逃れようとしているのかわからないが、権力と距離をとり、監視するジャーナリズムを築いてきた講談社のような出版社がこういうコメントしか出せないのは、いかがなものかと思う。
 一方で、雑誌の売り上げ減少に伴う弱体化につけこんだとは思わない。広告を出す側にとっても効果的な媒体でないと意味がない。ViViの持っている雑誌としてのブランドは大きい。今回は、現在の読者に向けてというよりも、ネットで拡散されることが狙いで、これまで読んでいた人、ViViを読んではいないけどもモデル個人を知っている若者もターゲットだと思う。そのPR効果は大きいのではないか。

 この中でも触れられているが、最近、首相が吉本新喜劇で顔を出したりしていることが報道されていた。しかし、お笑いの世界というのは、お笑いにのせて批評精神を発揮してこそなのではないだろうか。そのお笑いが、政権に尻尾を振っている姿はまったくいただけない。
 今日の教養は「エリザベス・ケイディ・スタントンと女性参政権運動」。19世紀アメリカで活躍した奴隷廃止論者・禁酒運動家で、女性の権利向上を訴え続けた。ともに活動したスーザン・B・アンソニーは、1920年に女性の選挙権が認められた際、それを生きて目にすることができなかったスタントンを讃え、「みなさんに理解していただきたいのは、この女性が私の右にいなかったら、これだけのことを私が成し遂げることは絶対にできなかっただろうということです」と述べたそうだ。 

2019.06.11 (火)  曇り・雨

 夜の教育法は、この講座から巣立って都立教員になっている先輩方3名を呼んでの特別講義。実は5名呼ぶ予定だったのだが、一人は双子を出産して産休中、また、もう一人は奥さまの出産間近ということで欠席となりちょっと残念だったが、今年都立の教員になった新たなメンバーも加わり、講義のあとの反省会(という名の飲み会・笑)は大いに盛り上がって楽しかった~。やっぱり、若い先生方はイイですなぁ~。11483歩。
 今日の教養は「ガザーリー」。イスラム教の神学者ということです。以上。

2019.06.10 (月)  雨

 雨で8年ぶりに低い気温だそうである。宿泊防災訓練では色々あったらしく、1年生の担任の先生方はお疲れ様でした…なのだが、まったく意味のない、都教委が思いつきだけで(現場の状況も知らずに)始めた行事なのだから、止めた方がイイ。教員側は色々工夫して防災教育の準備をするが、生徒にとっては単なる楽しい「お泊まり会」以外の何ものでもないのである。バカらしい。8235歩。
 今日の教養は「カール・マルクス」。「これまで哲学者たちは、世界をさまざまに解釈してきただけだった。しかし、重要なのは、世界を変えることである。」 この言葉通りの哲学者である。

2019.06.09 (日)  曇り・雨

 明日からの授業に備え、まじめに新しい教材の下調べ。合間に、Amazon プライム・ビデオで、ティム・バートンの名作「Big Fish」を見る。「父と息子の物語」、かつ「物語の物語」で感動。特薦。
 今日の教養は「ワーグナーの『ニーベルングの指輪』」。「ラインの黄金」「ヴァルキューレ」「ジークフリート」「神々のたそがれ」の4部からなる楽劇で、すべて上演すると17時間近くかかるそうだ。原案となった北欧神話は、トールキンの『指輪物語』(映画が「ロード・オブ・ザ・リング」)の原作でもある。しかし、「ヴァルキューレ」といえば「地獄の黙示録」ですな。

2019.06.08 (土)  曇り・晴れ

 天気予報に比べると太陽も顔を出してイイ天気。咲き終わったラベンダーの花を剪定する。株そのものもかなり広がってしまったので、大々的に剪定したいところだが、本格的な剪定は初心者には秋がよいらしいので、風通しをよくする程度でガマンである(…って、ラベちゃんが、それとも私が?笑)。
R0002467.jpg(これで半分くらい)
 今日の教養は「元素」。地球上に自然に存在するものが93種類、人工的に作れるものが20種類以上ある。「金属」「非金属」というのは何となく知っていたが、その他に「半金属」(シリコンとかゲルマニウムとか)というのがあって、特定の条件でのみ通電するため、例えば半導体に使われているのだそうな。なるほど。

2019.06.07 (金)  曇り・雨

 1年生は宿泊防災訓練だが、我々非常勤教員には声もかからず、家でのんびりである。先生方、これから夜の勤務、よろしくお願いいたします。ところで、私は昭和記念公園の年間パスポートを持っているのだが、そのパスポートで他の国立公園でも利用出来ることがわかり、今日は森林公園に行ってみようかなと思っていたのだが、天気が悪くて止めることに。関越自動車道の通行料がかかるのが玉に瑕だが、道が空いていれば昭和記念公園よりも時間的には近いかもしれず、今後チャレンジである。
庭のビヨウヤナギ)
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 今日の教養は「フィンセント・ファン・ゴッホ」。これまた、ウィレム・デフォー主演の「永遠の門」を見てみたい。画商でもあり彼を支えた弟テオとの書簡集が岩波文庫から出ていて買ってあるが、未読了。最後の言葉は「悲しみはいつまでも終わらない」だったという。

2019.06.06 (木)  晴れ・曇り

 前期中間考査も今日で終わり。3年生の教室からは、早速歌声が聞こえてきた。
 夜の教育学は『源氏物語』の模擬授業。「源氏は難しい…」ということを再確認する授業に。よほどしっかり準備をしておかないと、自分もしどろもどろになってしまうし、生徒の誤りや疑問を正しい方向に導くことも出来ない。難しい内容を丁寧に扱うのか、それとも、現代語訳などをうまく活用して、楽しく鑑賞することを重視するのか、指導目標(方向性)をしっかりさせることが必要だろう。13038歩。
 今日の教養は「フョードル・ドストエフスキー」。昔『罪と罰』を読んだだけ。時間をかけて読んでみたい。

2019.06.05 (水)  晴れ・曇り

 前期中間考査第3日目。3年生の採点を終える。まあまあか。それはさておき、蒼井優さん、どうしたのですか? 何か悪いモノでも召し上がりましたが? 11386歩。
 今日の教養は「オットー・フォン・ビスマルク」。神聖ローマ帝国が残した小国(プロイセンなど)を統一し、近代国家ドイツを建設した鉄血宰相。民族意識を煽り、フランスに勝利することで、ヴィルヘルム1世を皇帝とする統一ドイツ帝国が生まれた。しかし、彼を引退させた皇帝ヴィルヘルム2世は、せっかくの帝国を第一次世界大戦に引きずり込んで滅ぼした。

2019.06.04 (火)  晴れ・曇り

 答案が出なかったのでうっかり書くのを忘れていたが、昨日は前期中間考査第1日目で、今日が第2日目。3年生の答案が出て採点を始める。初めて授業を担当する学年だし、模試の成績がイイのでどんなものかと期待していたが、結果は今のところ???な感じ(笑)。まだ半分しか採点していないので、明日の続きが楽しみ?である。14242歩。
 元農水省の事務次官が44歳の息子を殺害した事件では、近所の小学校がうるさいという息子が、川崎のような事件を起こすのではないか…という不安が動機の一部だったらしい。悲しいことである。
 今日の教養は「ムアーウィヤ一世」。初めて聞いた。正統カリフ時代のあと、イスラム教徒を支配した最初の指導者。次代カリフの地位を息子に継ぎ、以後世襲王朝が始まり、その第一号であるウマイヤ朝が生まれた。

2019.06.03 (月)  曇り・晴れ

 キャピタル東急にて歓送迎会。若い先生方とたくさん話が出来てよかった~。また、異動された旧学年の先生方と、集まる場を設けることで一致。そのうち、ご用意いたします。10250歩。
 今日の教養は「ヘーゲル」。弁証法。この本の解説では物足りない。

2019.06.02 (日)  曇り

 いつも美味しいものを送ってくれる北海道の親戚親子が遊びに来る。娘(つまり、私の従姉妹)はおしゃべり好きの楽しい人物で、実家の家族とともに大笑い。健康によい?一日であった。
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 今日の教養は「リヒャルト・ワーグナー」。 「タンホイザー」「ローエングリン」「ニーベルングの指輪」「トリスタンとイゾルデ」「ニュルンベルクのマイスタージンガー」など。親友の妻を誘惑して結婚したため、その妻の父であるフランツ・リストとは対立したが、夫はワーグナーの方が才能があるとして、以後も交友を断たなかったそうだ。鼻持ちならぬ性格のため、多くの人々から反感を持たれる一方、ヘミングウェイやピカソなど、多くの芸術家に影響を与えた。1883年、ヴェネチアで心臓発作のため亡くなった。

2019.06.01 (土)  曇り・晴れ

 チューリップがすっかり枯れたので、球根を掘り出して代わりになる花を植える。ついでに、ラベンダーの株がすっかり大きくなったので、少し剪定しようと思って調べてみたが、季節が合わないのでもう少しボサボサでガマンである。
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 今日の教養は「原子」。すべての物質を作る基本単位で、電子+陽子+中性子であるが、基本的な構想は古代ギリシアの哲学者デモクリトスにさかのぼるのだそうだ。デモ、すごいですなぁ。